日本の英語教育は一文一文丁寧に単語の意味を調べながら文法的に正しく和訳して理解する、いわゆる「精読」が中心となっています。
今、難関大学進学を目指す進学校を中心に変化が起こっています。
単語の意味は調べず、とりあえずどんどん読み進めていくことが重視されるようになってきたのです。「多読」と呼ばれる学習法です。単語の意味はその前後の文から予測する、細かい文法は無視して大意を掴むことで、英語力をアップさせることができるのです。多読は現役の学生にも、英語をやり直している大人にも最適な方法です。会話表現も多いので、日常会話を中心に実際に使える英語を勉強したいという場合にもおすすめです。
ここで重要になるのは、難しい本に挑戦するのではなく、比較的内容が簡単で理解しやすいものをできるだけたくさん読むことです。
そこで、日本人におすすめなのは、ティーン向けYoung Adultの推薦図書です。こねくり回したような難解な文章ではなく、文字を追いながらそのまま理解していくのに程よいレベルと言えるでしょう。
子供向けでしょ?と侮るなかれ。映画化されたものなどもあり、ティーン向けとはいえ、内容は読み応えがあるものもたくさんありますよ。
ここで、最後まで読みたくなる面白い本10冊を紹介します。立ち止まらず読み進めていくのにぴったりの「夢中になれる」本ばかりです。
THE GIVER
記憶を持たず感情が制御された完全な管理社会で、〈記憶を受け継ぐ者〉に指名された主人公は、世界の隠された真実に気付き……
映画化されています。ストーリーの面白さに引き込まれること間違いなしです。
HOLES
無実の罪で更生施設に送られた主人公は、毎日炎天下の中ひたすら穴を掘らされる。その目的とは?そして、一族に課せられた呪いとは……
映画化されています。伏線回収が気持ちいい!
WONDER
先天性の障害で、人とは違う容姿をもつ少年。そのことから、周囲からじろじろ見られたり心無い言葉を投げられるが、自ら行動を起こし周りの考えを変えていく。
映画化されています。考えさせられる内容で、泣ける1冊です。
Who Moved My Cheese?
「変化」をどう受け入れ、対応していくか。
行動を変えるきっかけになります。「チーズはどこへ消えた?」を読んだことのある方も、英語でぜひ挑戦してみてください。
There’s a Boy in the Girls’ Bathroom
クラスで1番の問題児である主人公には、誰も近づこうとしない。そんな彼の退屈な日々を変えたのは、転校生の少年とカウンセラーだった。
難しい単語はほとんどないので、読みやすいです。表紙がいかにも洋書らしくて、テンションがあがりますね。
The Other Wes Moore
同じ名前を持つ2人の男が、2つの全く違った人生を歩むお話。
勇気づけられ、読み終えると行動を起こす手助けになってくれる1冊です。
The City of Ember
12歳になるとくじ引きで仕事が決まり、働かねばならない世界。2人の少年と少女が、この老朽化した世界からの脱出を試みるが…
映画化されています。ストーリーに引き込まれ、一気読みしてしまいます。
The Book Thief
第二次世界大戦中のドイツで暮らす少女の物語。少女は本からたくさんのことを学び成長していくが、国の命令で読書が禁止され本が燃やされる。その中から1冊の本を持ち帰り…
映画化されています。600ページ弱の大作で、深く考えさせられる内容です。
The Fault in Our Stars
ガンを患う主人公はセラピーの集会である女性に出会う。互いに心惹かれあった2人は旅行で最高の思い出を作るが、そこで彼が打ち明けたことは…
映画化されています。心に響くメッセージがたくさん見つかる、読み応えある1冊。
To Kill A Mockingbird
人種差別が色濃く残る1930年代のアメリカ南部。弁護士である主人公はあるとき黒人容疑者の弁護を引き受けたことから、周囲からの偏見や中傷を受けるが…
映画化されています。筆者の実体験を元に書かれているといわれており、考えさせられます。
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